一般の土地取引の目安となる【住宅地】【商業地】【工業地】の地価が公表されました。熊本県内ではTSMCの経済波及効果を背景に、菊陽町や大津町の地価上昇が止まりません。
また、熊本県内のそれぞれの地価について「上昇率1位」「下落率1位」の地点、「最高価格地点」や「2年連続で下落した地点」はどこなのでしょうか?まとめて紹介します。
熊本の平均変動率「8年連続上昇」
2025年1月1日時点での鑑定評価によりますと、熊本県内で対象の247地点の平均価格は10万8000円。平均変動率は3.6%で、2018年から8年連続の上昇となりました。

この上昇をけん引したのは、TSMCが進出した菊陽町(20.0%)や、周辺の大津町(14.5%)などです。
【全用途】平均変動率 3.6%(前年:2.8%)
1:大津町 20.0%(17.8%)
2:菊陽町 14.5%(13.0%)
3:合志市 9.0%(10.0%)
4:熊本市中央区 5.2%(4.1%)
5:熊本市東区 4.4%(3.3%)
大津町の地価について、不動産業者は変化を感じていると言います。
明和不動産菊陽支店 上原照正課長代理「大津町の住宅地は坪20万円前後だったのが、いまは30万円前後。事業用地もバイパス沿いは坪20~30万だったのが場所がいいところだと40万、50万、それ以上の事例も出てきている」
「住宅地」「商業地」高まる需要に住民困惑
新築マンションや建設中のマンションがあちらこちらに並ぶ大津町。ホテルも次々と建てられていて、需要の高さが伺えます。

この地価上昇に対し、町の人は複雑な思いを抱えているようです。
町民「車を運転できなくなったら病院も大変だし、大津町中心部に住みたいけど(家賃が)高いもんね」
町民「職場の若い子が『大津町に引っ越したいけど、家賃が高すぎて引っ越して来れません』と。だから西原村に家を建てている」
一方、困惑気味なのは写真館の店主。この写真館がある土地は、商業地に限った変動率で九州・沖縄エリアで2位となりましたが…。
村上写真館 村上公紀代表「本当に何の実感もない。そんなに騒がれているのかなと。でも、住んでいる人は変わらない」
