2024年6月、高知県立美術館所蔵の絵画に贋作の疑いが浮上した問題で、県と美術館は、専門家による調査の最終報告を受け、この作品を贋作と判断しました。今後、購入先の画廊に対し、返金を求める方針です。
県と県立美術館が贋作と判断したのは、美術館が所蔵する油彩画で、1919年にドイツ人画家のハインリヒ・カンペンドンクが描いたとされていた「少女と白鳥」です。

美術館は、1996年に、この絵画を1800万円で購入。2024年6月、贋作師ヴォルフガング・ベルトラッキ氏が描いた贋作ではないかとの情報提供を受け、調査を進めてきました。県と美術館は、このほど、専門家による調査の最終報告を受け、この作品を贋作と判断し、作者はベルトラッキ氏の可能性が高いとしています。

判断した理由について県は、この作品を制作したとされる時期には一般的でない絵の具が使われている可能性が高いこと、作品の裏側にベルトラッキ氏の自作と思われる偽造ラベルが貼り付けされていることなどを挙げています。


県は今後、購入先である名古屋市の画廊に対して返金を求める方針です。