日本国内では初となる、運転席には誰もいない自動運転の実験が市街地で始まりました。カギを握るのが車の「スマホ化」。世界ではIT企業が車を走らせています。
日産が報道陣に公開したのは…
記者
「いまこちらの車、横浜市内を走行しているのですが、よく見てみますと、運転席に人は座っておらず自動で運転されています」
2027年度をめどに実用化を目指す自動運転での乗り合いサービス。いまは緊急時に備えて、助手席に保安要員が同乗していますが、将来的には完全な“無人”を目指します。
日産が自動運転の開発に力を入れるのは一体なぜか。
日産自動車 内田誠 社長(去年8月)
「ソフトウェアを進化させることで、車やサービスの価値が高まる」
それは世界で進む車の「スマホ化」が喫緊の課題だからです。
いまや、車ではなくソフトウェアを売る時代。ソフトウェアの更新で機能をアップデートできる車、SDVのニーズが高まっているのです。
その象徴ともいえるのが「自動運転」ですが、この分野では日本勢は後発組。世界をリードしているのは、イーロン・マスク氏率いるテスラやグーグルの親会社アルファベットなどのIT企業たちです。
お隣、中国でも…
記者
「先ほどアプリで配車したタクシーが到着しました」
ハンドルやペダル部分がカバーで覆われた完全な無人タクシーが、すでに実用化。IT大手のBaiduが手掛けていて、アプリを通じて誰でも利用することが出来ます。
自動音声
「緊急時には画面右上のSOSボタンを押してください」
バイクが接近した際には…
記者
「急ブレーキがかかりました」
中国勢の強み、それは技術開発や導入スピードの速さです。
創業わずか10年の新興EVメーカー「シャオペン」は、自らを「自動車メーカーではなくテック企業である」と定義。1万3000人いる社員のうち、研究開発スタッフはおよそ4割を占めています。
さらに、傘下の会社では空飛ぶ車も開発中。免許などのルールもまだできていないのに、2026年前半の納品を目指してすでに工場の建設が始まっているといいます。
XPENG AEROHT 陳萍 ブランドディレクター
「多くの海外資本が我々に関心を示しています」
今後、世界で戦うためにカギとなるのは、ソフトウェアの開発にかかる巨額のコスト。
内製にこだわるEV最大手の「BYD」でさえ、自動運転の領域ではIT大手の「ファーウェイ」と手を組んでいます。
一方で日本に目を戻すと、スケールメリットを追い求めた日産とホンダの歴史的な統合ものがたりは、わずか1か月で白紙に。右肩下がりの業績も相まって内田社長の辞任論が高まるなか、日産はあすの取締役会で内田社長の進退や後任について協議するとみられます。
スマホ化に遅れ「ガラケー」になりかねない日本の車。生き残りをかけた戦いはこれからです。
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