岩手県大船渡市の山林火災について、市は9日午後5時、延焼の拡大する危険がなくなったとして、鎮圧を宣言しました。一部継続している避難指示も10日正午までにすべて解除する方針です。

(大船渡市 渕上清市長)
「延焼拡大の危険がないと判断したことから、本日ここに鎮圧を宣言します」

大船渡市は9日午後5時から行った会見で、防災ヘリによる上空からの偵察の結果、今後延焼拡大の危険がなくなったとして火災の鎮圧を宣言しました。

市は7日から9日にかけて、避難指示の解除を段階的に行ってきましたが、継続している三陸町綾里など約2400人への避難指示についても10日正午までにすべて解除の見込みです。

大船渡市の山林火災は2月26日に発生し、約2900ヘクタールを焼失して、平成以降に国内で発生した林野火災では最大規模です。火災に巻き込まれたとみられる90歳の男性1人が亡くなった他、住宅などの建物被害は9日正午現在210棟に上っています。

今後鎮火に向けた消火活動が継続されます。