アメリカのトランプ大統領はイランの最高指導者のハメネイ師に書簡を送り、核開発阻止のために取り引きに応じるよう呼びかけたことを明らかにしました。

トランプ大統領は7日に放送されたFOXビジネスのインタビューの中で、イランの最高指導者ハメネイ師に5日に書簡を送ったことを明らかにしました。

イランの核開発を阻止するためには「軍事的に対処するか、取り引きをするかの2つの方法しかない」との考えを示し、書簡には「交渉に応じることを望む。なぜなら軍事的な対応になれば恐ろしいことになるからだ」と書いたことを明らかにしました。

トランプ氏は「どちらになるとしても、その時は近づいている」「私はイランの人々を傷つけたくないので、取り引きを選びたい」と話しました。

トランプ大統領は先月、イランに対して「最大限の圧力」をかける方針を示した一方で、「イランの平和的な成長と繁栄を可能にする新たな核合意に向けて直ちに取り組むべきだ」とも表明していました。

一方、イラン国営通信は、アメリカ・ニューヨークにあるイランの国連代表部が「今のところ、そのような書簡を受け取っていない」とする声明を出したなどと報じました。

イランの最高指導者ハメネイ師は先月、トランプ大統領がイランに対して最大限の圧力をかける方針を示した際、「アメリカの脅しに対しては、我々もアメリカを脅かす」などと強く反発。そのうえで、「アメリカとの交渉は賢明ではない」とも述べていて、今後、イランがアメリカの呼びかけに応じるかは不透明な情勢です。