サッカーやゴルフなどの競技場でよく目にする「人工芝」。これを自然にも人間にも優しいものにしようと岡山市の企業が新たな商品を開発しました。

岡山市南区のスポーツ用品店。人工芝で従業員がなにやら土のようなものを撒いています。

(従業員)
「充填剤を人工芝の中に入れていく作業になります」

撒いているのは、人工芝を使う際に必要な「充填剤」というもの。芝の間に埋め込むことで耐久性などを高める効果があります。実はこちらの企業で作られたものは、一般的な充填剤と少し違うのだそうです。

(岡崎健伍社長)
「樹皮を粉砕してブレンドしています。天然のものを使ってもなんでもいいわけではなく、いろんなチャレンジをした」

これは、樹皮などの天然素材だけで作られた充填剤。いま、日本で多く使われているのがゴム製のものですが、環境などへの影響があるのではとの懸念から一部の国では使用が禁止されていて、日本でもゴムを使わずに済むようにと開発されました。天然素材を使うことでクッション性が増し、けがを予防することができたり天然の芝に近い使用感を実現したりできるということです。

(岡崎健伍社長)
「例えばサッカーの場合だとけがが激減した。将来Jリーガーとか世界を目指している子どもたちが挫折しなくてすむのではないか」
今後も自治体などと協力し、人にも環境にも優しい人工芝を普及させていきたいとしています。