きっかけは、妻がふとこぼした一言だった

(三宅優さん)
「4年前に妻がふと言ったんですよ
『もうあなた、これ以上作品を残さないで』
『そろそろ私たちも終活に入るから、これ以上残されたら残された私が困る』
と。捨てられないから。残さない作品を作ろうと」

作った作品は、自分で川に流す
使う石は、川原や裏山から拾ってきたものがほとんどです。作品は10日に1つほどのペースで制作し、しばらく経つとそのまま川へ流してしまうのだといいます。
(三宅優さん)
「石だけ並べて、できたら壊す。壊すのは妻の役目。自分じゃできないからね」
すぐになくなってしまう、「一期一会」の作品たち。三宅さんは、ここで暮らす人たちの日常に、小さな驚きと彩りを添えられればと話します。

(三宅優さん)
「この一帯の中で、これが溶け込むように置いてある。見ると石しか見えない。なんか気になるなと思ってひっかかる。あ!と気づく瞬間、それを楽しんでもらいたい」

【画像⑩】のように、JR津山線が走る鉄橋のすぐそばで描かれる三宅さんの作品。もしかしたら列車の中からも見えるかも知れません。三宅さんは岡山市北区の「たけべ八幡温泉」近くの河川敷で、今日も石を並べています。