10月10日までの3連休、ノーマスク姿で各地のイベントに出席していた岸田総理。

新型コロナの新規感染者数の減少傾向が続く中でも「マスクをしないと」周りの目が気になるという声も多く聞かれる現状があります。マスク着用基準が国民に浸透しているとは言い難いとして、政府はマスク着用ルールの変更を検討しています。

■現在のマスク着用ルール(2022年5月に厚生労働省が発表)


【屋外】
・距離が確保できる(会話・ランニングなど)→不要
・距離が確保できない(屋外ですれ違うなど)→不要
・距離が確保できない(会話)→着用推奨

【屋内】
・距離が確保できる(会話)→着用推奨
・距離が確保できる(講演や芸術鑑賞)→不要
・距離が確保できない(会話、通勤ラッシュ、人混み)→着用推奨

屋外では基本的にマスクの着用はしなくていいということですが、距離が確保できず、会話をする場合のみマスク着用が推奨されています。一方、屋内の場合は基本的にマスク着用が推奨されていますが、距離を確保して行う読書や芸術鑑賞ではマスクが必要ないということです。

■「周りの目が気になる」屋外スポーツはマスク不要なのに・・・

10月10日に東京都内で開かれたスポーツイベントは原則マスク着用で行われ、参加者は「少し息苦しい」と話していました。

また、中学生らはマスクを外しても良いとされている体育の授業でも「みんなが外してないからちょっとためらいがあります」と、マスクを外しづらい雰囲気があることを説明していました。

そして皇居の周りを走るランナーからは、このような声が聞かれました。
「外は(マスク)外しても大丈夫なんですけど、人が密集しているときはつけるようにしています。」
「最初は(マスク)して走って、でも苦しくなったらたまに取ったりはしてる」「周りの目を気にしますね」
「友達同士で走ってるので(マスク着用している)。一人の時は外す時もある」

皇居ランナー100人を調べると、およそ1割の人がマスクを着けて走っていました。

■政府がマスク着用の新しいルールを検討

岸田総理は、マスク着用の基準が国民に浸透していないということで、着用ルールを新たに策定する考えを示しました。ルール検討のスケジュールについて木原官房副長官は「現時点において申し上げる段階にはない。屋外屋内問わず、全体を整理していく」と述べ、政府としては専門家の意見を踏襲し、ルール作りを具現化する方針だということです。

恵俊彰
「このマスクに関してのルール、(今後)作られるのでしょうか?」

東北大学大学院の小坂健教授
「5月に出したもの以上のものは、なかなかできないと思います。日本は義務化されていないが、みんなの気づかい、悪い言葉でいえば、同調圧力みたいなものでマスクをしている。もうちょっと効果的なメッセージの伝え方っていうのを検討してほしい。中身の具体的なところというよりも、伝え方の方が今の課題かなと思っております」

落語家・立川志らく
「外ではマスクを外しましょうという大きいメッセージを出さないと(いけない)。やっぱり気をつかって、なかなか日本人の場合は外せないですよね」

恵俊彰
「とはいえ、心配な方はマスクしといていいわけです」

落語家・立川志らく
「もちろん、コロナの前だって風邪ひいてたときはマスクしてたわけですからね」

恵俊彰
「それぞれの判断ということにはなるとは思うんですが、これから外国人の方の個人旅行も来るとなると・・・」

弁護士・八代英樹
「飲食店であったり、宿泊施設であったり、ほとんどの方がマスクをしている日本人客とマスクを基本的にしてない外国人客が居合わせて、何かちょっとトラブルになったら困ると、皆さん考えられてるんだと思うんですよね。」
「大前提、推奨であってルールではないっていうところで、人のことをとやかく言う時期でもないだろう。ご自身で不安な人は(マスク)していただければいいですし」