「未払いの利用料がある」 遺族を狙った“おくやみ詐欺”も

齋藤キャスター:
ここまでおくやみ泥棒をご紹介してきましたが、実はほかに“おくやみ詐欺”というものもあるようです。

2019年の北海道の例を挙げると、遺族に送られた手紙に「亡くなったご主人にレンタル倉庫を貸している」と書かれており、14年分の利用料16万8000円の請求がありました。

また、「預かっている荷物に違法なわいせつDVDがある。支払わなければ通報する」という脅しもあったようです。

最終的に50代の男が犯人として逮捕されましたが、「おくやみ欄を見てほかにも100通ほど送った」と供述していたそうです。

ゴミ屋敷清掃士認定協会代表理事の新家喜夫さんによると、これ以外にも▼「故人から商品の注文を受けた」と着払いで商品を送りつける詐欺や、▼「故人にお金を貸していた。返してくれ」という架空請求があるそうです。

さらには▼「香典返しを安く用意します」と業者を装われ、代金を振り込むも、商品は送られなかったという例もあるようです。

元埼玉県警刑事の佐々木さんは「まずは詐欺を疑って、借用書など証拠資料の提示を求めるか、警察に相談するのがベスト」だと話します。

井上キャスター:
卑劣極まりない犯行ですが、震災が発生したあとに強盗に入られたり、窃盗が起きたりというのもなくなりません。捜査や犯人逮捕を期待するとともに、できることは一つ一つやり、身を守ることが私たちに出来ることなのでしょう。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
やはりお通夜や告別式のときはかなりバタバタするので、そういうときでも落ち着いて対応することですね。

あとは、いわゆる“終活”をされている方もいると思いますが、親とコミュニケーションをしっかり取って、どういう状況なのか、どういうものを持っているのかなどを事前に話しておくといいのではないでしょうか。

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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父