日本演劇界の殿堂・2代目「帝国劇場」が28日、建て替え前最後の公演、CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」の大千穐楽を迎えました。

カーテンコールには、出演者の他にも北大路欣也さん、鹿賀丈史さん、堂本光一さん、上白石萌音さん、佐久間良子さんら帝国劇場を彩った約50名そうそうたる俳優陣も舞台上に登場し、観客とともにミュージカル「レ・ミゼラブル」から名曲「民衆の歌」を大合唱し、帝国劇場の最後を飾りました。

「帝劇の住人」として紹介された光一さんは、歌唱後に井上芳雄さんから話を振られると、 ”絶対にオレじゃない”と恐縮しつつ ”ここにいるだけで光栄です。本当にありがとうございます”と万感の思いで感謝を伝えました。
14日から始まった「THE BEST」では、現・帝国劇場で上演されたミュージカル53作品から全64曲が披露。全日程に井上芳雄さん、浦井健治さん、小野田龍之介さん、甲斐翔真さん、佐藤隆紀(LE VELVETS)さん、島田歌穂さん、三浦宏規さん、宮野真守さんが出演。大千穐楽となった28日には、後半レギュラーキャストの一路真輝さん、木下晴香さん、瀬奈じゅんさん、花總まりさん、屋比久知奈さん。ゲストとして、市村正親さん、今井清隆さん、鳳蘭さん、笹本玲奈さん、田代万里生さんが出演しました。
市村さんは2幕のゲストコーナーに2回出演。一回目の出演は、まもなく公演を迎える「屋根の上のヴァイオリン弾き」から「陽は昇り又沈む」を鳳蘭さん、今井清隆さんと歌唱。アンサンブルキャストも登場し、本番さながらの熱量を届けました。2回目の登場では赤いジャケットを着用して、30年に渡り演じてきた「ミス・サイゴン」から「アメリカン・ドリーム」を歌いあげました。

舞台上の立ち位置 ”真ん中” を意味する「0番」。帝劇の「0番」の位置にキスをしてガッツポーズをした市村さんは ”僕は西村晃さんの付き人をやっていて、いろんな方たちの舞台を客席から見ていた。そんな帝劇の舞台に「ミス・サイゴン」の年から1年半暮らすことになって、自分が帝劇の舞台に立てるとは思っていなかったので、一つの運命を感じて帝劇が「いつかおいで」って言っていた気がする。今日で無くなるけど新しい帝国劇場に立つために今から肉体訓練をしていきたい”と話し、 ”この帝国劇場は今日で最後だけど、「アメリカン・ドリーム」を歌ってまだやれると思ったので新しい帝国劇場の「ミス・サイゴン」のオーディションを受けようと思います”と宣言しました。

新しくなる3代目帝国劇場は、2030年に完成予定。「THE BEST」のホスト役を務めてきた井上さんは ”帝劇は59年間たくさんの夢を見せてくれました。寂しいですが、僕たちは引退するわけではないので、色んな劇場で僕たちに会いに来てください。そして5年間、帝劇が見せてきてくれた夢の真実を考え続けて、考えたことを持ち寄って、新しい帝劇でお会いしたいと思います。帝劇ありがとう”と感謝を伝えました。
【担当:芸能情報ステーション】