旅行代金の割引や土産物などに使えるクーポンがもらえる、「全国旅行支援事業」がきょう(11日)から始まりました。コロナ禍で疲弊した観光地の救世主に、と期待される一方で、初日は土産物店などから戸惑いの声も聞かれました。一体なぜなのでしょうか?

岡山を代表する観光地、倉敷市の美観地区です。きょう(11日)から国の補助制度を活用した岡山県版の全国旅行支援事業「おかやまハレ旅応援割」がスタート。

平日にもかかわらず観光客でにぎわいました。

(大阪からの観光客)
「安く行けるのであれば利用して、普段行かないところとか行きたいなと」
旅行代金が最大40%引きとなる全国旅行支援。土産物などに使えるクーポン券も発行される観光需要喚起策です。国から事業の開始が発表されると宿泊施設には予約などの問い合わせが相次ぎました。


(倉敷アイビースクエア宿泊部 深井憲部長)
「県民割で対象にならなかったお客様も、今回支援の対象になるということは、お客様にとっても非常にインパクトのあることだと思いますので、この制度を利用して岡山倉敷の観光を楽しんでいただけたら」
期待の声の一方で…

(土産物店の店主)
「わからないから準備ができない」


土産物店からは、戸惑いの声が…クーポンが使える店を示すステッカーや書類が届いていないというのです。岡山県の担当部署は事業実施の決定から開始まで時間が無かったため、作業が遅れたといいます。

(土産物店の店主)
「やりますよというのはわかっているけど、どういう形でやるかというのが全くわからない。実際(クーポンを)持って来られても困ります。どう対処していいのか、どこにそれを問い合わせていいのか」
「期待度は高いです。ただ、今の状況だと、その期待をどこにぶつけていいのかわからない。」

混乱も一部で見られた全国旅行支援初日ですが、2年以上コロナに苦しめられてきた観光地にとっては、やっと訪れたチャンスです。

(倉敷観光コンベンションビューロー 石野正人専務理事)
「お客様が県外から足を運んでいただく、誘客できることに対して地元が活性化するのではないかなということを期待します」

どれだけ全国の観光客を呼ぶこむことができるか。「全国旅行支援」は12月20日までの予定です。