2024年12月にノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会・通称・日本被団協のメンバーが27日富山県庁を訪れて、「核兵器のない世界」の実現を訴えました。

県庁を訪れたのは、日本被団協の金本弘代表理事ら4人で、新田知事に、ノーベル平和賞の受賞を報告し、被爆者の証言を語り継いでいる日本被団協の活動への理解を求めました。


1956年に結成された日本被団協は、核兵器廃絶に向けて被爆の実態を伝える活動などを行ってきたことが評価されて、去年12月にノーベル平和賞を受賞しました。

27日は県議会議員を対象にした講演会も開かれました。被爆者でもある金本代表理事は戦後80年、日本が戦争をしなかったことで自分は今、生きているとし、子どもたちに平和で戦争のない日本を残したいと訴えました。

金本代表理事「是非、被爆者の証言を聞いていただいて、核兵器、とりわけ核兵器禁止条約に日本が加盟することを本当に被爆者は願っています」

また県被爆者協議会の小島貴雄会長。

旧陸軍兵士だった父が広島で見た原爆投下直後の光景について…。

県被爆者協議会 小島貴雄会長「向こうから、フラフラとしたチマチョゴリをした女子学生3人と出会った」「すれ違いざまに後ろを見ました。後ろは服がただれ皮膚がただれ、血が滴り落ちている。三人ともそういう状態であてもなく歩いていた。そういった場面、父は最初の地獄を見たと申しておりました」

爆心地に近くでは、一層、凄惨な光景が。


小島会長「600メートルから広がった放射能、それによって、そして、直下に落ちた高熱によって真っ黒になる。そして墨のように固くなるこんな人たちを多くみたそうです」

小島会長は、最後にこう強く呼びかけました。

小島会長「アメリカがこれほどの大量破壊兵器を使ったということ、一瞬にして多くの若者を含めた多くの夢を奪ってしまったこと。これは絶対あってはいけない。さらに、なぜアメリカがこういった原子爆弾を落とさなきゃいけなかったのか、それは日本が戦争をしたから、日本も過ちを犯しているんじゃないか」「私たちは二度と過ちを繰り返しませんと、誓う。それを是非感じ取ってほしい」















