アメリカ人に占めるキリスト教徒の割合がこの10年ほどで大きく減り、62%となったことが分かりました。

アメリカの独立調査機関ピュー・リサーチセンターがおととしから去年にかけて行った調査結果を発表し、アメリカ人のうち自らを「キリスト教徒」と答えた人の割合は62%と、前回調査した2014年から大きく9ポイント減少しました。

一方で、無宗教と答えた人の割合は29%と6ポイント上昇したほか、ユダヤ教徒やイスラム教徒を含む他宗教を信じる人の割合も1.2ポイント増え、7.1%となりました。

また、多くの人がスピリチュアルまたは超自然的な世界観を持っていて、例えば、「見ることができなくても、自然界の向こうにスピリチュアルな何かがある」と信じている人は79%いるほか、70%の人が「天国や地獄など死後の世界がある」と信じていると答えています。

信仰心と政治についても調査されていて、信仰心の厚い人のうち61%が共和党支持者である一方、民主党支持者は32%となっています。

キリスト教徒の減少の背景について、「キリスト教徒」と答えた人を世代別で見ると、74歳以上では「80%」の一方、18歳から24歳の若者は「46%」となるなど、若くなるにしたがって割合が減っていることが指摘されています。

キリスト教徒の割合は、2007年調査の78%から今回まで減少傾向が続いていますが、調査機関は、2020年以降は毎年60%台前半で安定していると分析しています。