毒物や有害な化学物質などの危険物を使ったテロを想定した対処訓練がきょう、天童市の商業施設で行われました。

天童市のイオンモール天童で行われたのは、「NBCテロ対処訓練」と呼ばれるものです。

NBCテロとは核物質や細菌・ウイルス、それに有害な化学物質などを使ったテロのことです。

訓練は、警察や消防などおよそ50人が参加して、犯人がペットボトルに入った有害な化学物質を客に向かって巻いたという想定で行われました。

被害者役の人は目やのどの痛みを訴え避難場所に誘導され有害な化学物質がついた服を着替えます。

消防は、被害者の容体を見ながら重症度を色で仕分けるトリアージを速やかに行います。

また警察は、目撃者から犯人の特徴などの聞き取りを行います。

意識不明の想定となっている被害者は、消防化学防護隊などにより運び出され、現場の除染も行われました。

最後に警察が犯人を見つけ、無事取り押さえて訓練は終了しました。

イオンモール天童 田中正治 渉外部長「お客様にお願いしたいのは、不審なものを発見した場合はすぐに近くの従業員にお知らせ頂きたい。連携を確認する意味で訓練はその成果として有意義だと思う」



天童市消防本部 早川雄大 特別救助体長「化学剤を使ったテロとなると目に見えない災害になります。自分たちが傷つかない、身を守りながら活動するというところが一番難しいところだと思います。日々、訓練をやっていきたいと思います」

人が多く集まる商業施設やイベント会場はテロの標的になりやすいとあって、関係者は訓練を通して危機意識と安全対策の再確認を行っていました。