あす(15日)の夜、岡山市東区では「備前平野に春を呼ぶ」とされる、西大寺会陽が行われます。宝木争奪戦に挑む裸の男たち、そして地域の人々は、胸を高鳴らせてその時を待っています。

会陽の舞台となる西大寺観音院。けさ(14日)参拝に訪れたのは、地元に住む羽納直孝さんです。小学6年生の頃から30年以上にわたり、はだか祭りに参加し続けているといいます。
(羽納直孝さん)
「いつも髪を切ってから祭りに挑みます。新聞に載るかもしれないじゃないですか。宝木をとったら。すぐ写真撮られるので。バシっと決めて」

約1万人の裸の男たちが宝木を奪い合う西大寺会陽。500年以上の歴史を持つといわれています。
(羽納直孝さん)
「歴代の福男です」
「羽納さんの名前は?」
「そこにあります。3つくらい、下に並んでいる」

これまでに三度「福男」になったという羽納さん。激しいぶつかり合いに恐怖を感じることもあると言いますが、今年も、仲間とともに精一杯宝木に手を伸ばします。
(羽納直孝さん)
「目標としては、『福男』。ケガしないようにグループのみんなと福を受けることができれば、もうこれ以上ない最高な結果になると思うのでそこを目指して」
地元の人々も男たちの勇姿を心待ちにしています。
(地元の人)
「祭りを盛り上げるために並べています」
「これを設置するといよいよという感じ?」
「そうですね、いよいよあすになりました。ケガもなく安全に、みんな祈願して」「ボランティア。あす裸の人が来るときにできるだけ気持ちよくお参りしてもらおうかなと」
「あしたはもちろん来ます。小さい子からお年寄りまでみんなが盛り上がる。これがないと春にならないという気がします」

いよいよ迎える西大寺の熱い夜。宝木は、あす(15日)午後10時に裸の群れに投げ入れられます。