イギリスのシンクタンクが世界の軍事情勢を分析した最新の報告書を公表しました。ロシアによるウクライナ侵攻などの影響で、世界の防衛費の総額がおよそ377兆円と過去最大となりました。
IISS=国際戦略研究所が12日に公表した報告書「ミリタリー・バランス」によりますと、2024年の世界の防衛費は前の年と比べ7.4%増えて、およそ2兆4600億ドル、日本円でおよそ377兆円にのぼり、過去最大を更新しました。
最も多いのは、アメリカの9680億ドルで、次いで中国の2350億ドル、ロシアの1459億ドルとなっていて、日本は9番目に多い、530億ドルでした。
ウクライナ侵攻を続けるロシアの脅威に対抗するため、特にヨーロッパの国々が支出を増やしていて、ヨーロッパ全体の防衛費は前の年と比べて11.7%増え、4420億ドルとなり、中でもドイツは上昇幅が最も大きく、23.2%の増加でした。
また、ロシアは防衛費を前の年と比べ41.9%増やしていて、ウクライナとの戦闘では主力戦車を2024年に1400両、2022年のウクライナ侵攻開始以降では4000両以上失っていると指摘しました。その一方で、北朝鮮やイランからの支援で兵力を増強させているとしています。
これに対し、ウクライナは、欧米諸国からF16戦闘機や先端兵器の供与を受けているものの、領土の奪還でほとんど進展が見られないとしたうえで、ロシアに対抗するには各国からの軍事支援を大幅に増やす必要があると指摘しています。
インド太平洋地域では、軍の近代化を進める中国が防衛費を7.4%増やし、アジア全体の44%を占めました。
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