歯科医師と連携し、歯や口の健康維持などに携わる歯科衛生士が全国的に不足する中、復職を希望する人などを対象にセミナーが愛媛県松山市内で開かれました。

(30年前に離職した女性)
「結婚です、結婚で主人の勤め先が離れていたので辞めざるを得なかった」
(出戻りに難しかったのはどういった事情があった?)
「やはり時間。フルタイムで働かなくてはいけなかった、30年前は。資格を生かしてできることがあれば」

歯科衛生士の資格を持ちながら、様々な理由で現在は医療現場から離れている人などを対象に行われたセミナーには、歯科衛生士のほか、歯科医師や歯科衛生士を目指す学生など、およそ90人が参加しました。

主催した県歯科医師会によりますと、2022年度の時点で県内で歯科衛生士の資格を持つ人は3400人以上いるものの、実際に資格を生かして働いている人は、その半数程度に留まるということです。

セミナーでは、歯科医院のほかにも高齢者施設など、歯科衛生士の活躍の場が広がっていることや、専門的な内容の研修会など復職支援制度が紹介されました。

また、専門家による講演も行われ、口の健康や清潔さを維持することが、歯周病や誤嚥性肺炎を防ぐほか、近年の研究から新型コロナなどウイルス感染を防ぐ上でも重要であることなどが説明されました。