21回目を迎えた坊っちゃん文学賞の表彰式が7日、愛媛県松山市内で行われ、大賞には福岡県在住の高山幸大さんの「恩返し」が輝きました。

子規記念博物館で開かれた坊っちゃん文学賞の表彰式には、8341点の応募作品の中から最終審査に残った6作品の作者が出席し、審査員長を務める田丸雅智さんが大賞を発表しました。

(審査員長・田丸雅智さん)
「栄えある第21回坊っちゃん文学賞大賞作品は、高山幸大さんの『恩返し』に決定いたしました。高山さん、おめでとうございます」

(大賞受賞者の高山幸大さん)
「この作品が様々な方のもとに届いて、わずかであっても救いになるような作品としてみなさまのもとに残っていただければ、この上ない幸いです」

大賞に輝いた福岡県在住の高山幸大さん作品「恩返し」は、認知症になった育ての親を介護する物語で、祖母を介護した高山さんの実体験をもとにおよそ7年かけて書き上げたということです。

(審査員長・田丸雅智さん)
「(大賞は)本当にせつないんですけれど、なんて同時にあたたかいんだろうと。本当にすばらしい余韻を残してくれる作品だったと思います」

「恩返し」は来月6日発売の文芸誌「ダ・ヴィンチ」に掲載されることになってます。