米軍軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、沖縄防衛局は29日に大浦湾の軟弱地盤を改良するためのくい打ち工事に着手しました。

▼平田俊一記者
「午後3時を過ぎました。軟弱地盤を改良するための本格的な工事、くい打ち作業が始まりました」

29日午後、名護市の大浦湾では地盤改良のための船「サンドコンパクション船」を使って、海底に打ち込んだ筒に砂を流し込む様子が確認されました。

普天間基地の名護市辺野古への移設工事をめぐり、埋め立てが予定される大浦湾にはマヨネーズ状とされる軟弱地盤が広がっているため、沖縄防衛局は今後およそ7万1000本の砂くいを打ち込み地盤を改良する計画です。

軟弱地盤は最も深い場所で90メートルにもおよぶとされていますが、防衛局は70メートルまで地盤を改良すれば十分だとしています。

29日に始まったくい打ち工事とは

作業を行っていたのはサンドコンパクション船。設置されているケーシングパイプと呼ばれる長いパイプは海底まで伸びていて、29日はこのパイプに砂が投入されました。

パイプに砂を入れ溜まった時点で引き上げると、砂のくいができます。この作業を繰り返すことで、今後、およそ3万本の砂くいを造成する予定だということです。

沖縄防衛局は、今後複数の船を使って作業をさらに加速させたい考えですが、沖縄県や専門家は国内では前例のない難しい工事だとして実現可能性を疑問視しています。