受験シーズンも真っ只中。倉敷市の玉島地区では特産品の縁起物、「だるま」づくりがピークを迎えています。

戦後に人気を博したこの「玉島だるま」の工房は今や1軒を残すのみ。夫婦が二人三脚で製作しています。

(中桐憲彦さん)
「この重りを入れてくっつけるわけです。くるんくるん行きますから。うちのだるまの一番の特徴」

ーたいていのことは起き上がれる?

(中桐憲彦さん)
「そうそう、まあ一回も転びたくはないんですけど」

倉敷市・玉島地区。住宅街の中にある小さな工房で特産のだるまを作っているのは中桐憲彦さんと弘美さん夫妻です。

ーいまの時期、忙しいですか?

(中桐憲彦さん)
「今が一番ですか。手作業ですから一年中忙しいっちゃ忙しい」

創業69年、だるまや、張り子の虎といった工芸品を作ってきた「玉島だるま虎製造所」。

混乱を極めた戦後の日本で復興を願う縁起物として、人気を博したこの玉島だるまは、いまも地域の特産品として、幅広い世代から愛されています。

今は、来月(2月)、広島である祭りで販売するオリジナルだるまの製作中。500個ほども作るといいます。

中桐憲彦さん)
「信じられないですけど、ぱっと見ちょっと金髪で、すごいないう子でもちゃんとだるまを買いに来ますから。かわいらしいなと思いますけど」

中桐弘美さん)
「若い人が可愛いからとかね、言ってくださったら。認められた感じがしてうれしいですね」