燃料費や電気代の高騰を受けて、富山県内の銭湯の入浴料金が現在の大人470円から500円に値上げされる見通しとなりました。
富山県内の銭湯の入浴料金は、ことし3月1日から現在の入浴料金よりいずれも30円アップし大人が500円、6歳以上12歳未満が180円、6歳未満が100円に値上がりする見通しです。
一般公衆浴場の入浴料金は、知事が指定することになっていて、27日、値上げが適正かどうかを協議する県の審議会が開かれました。
料金改定については2024年6月、重油など燃料コストと電気代の高騰で銭湯などでつくる組合が県に要望を出していました。

これを受けて県が経営状況の調査を実施、30円アップの値上げ額を取りまとめて、知事に答申しました。料金改定の要望を出した組合の中谷健太郎理事長は。
富山県公衆浴場業生活衛生同業組合
中谷健太郎理事長
「燃料費の方が1.5倍になってきたというところと電気代も上がってきたというところ。今人出不足というところもありますけど人件費も上がってきましてなかなか立ちいかないという声が多かったので値上げの申請をさせていただいた」

中谷理事長が営む銭湯では、月3回給油する重油の価格がコロナ前、1000リットルで6万円だったのに対し10万円まで高騰。電気代も去年の1.5倍となり、経営は厳しさを増しているといいます。

ここ数年の物価上昇で老舗銭湯の廃業が相次ぎ、ピークの1970年代、350軒あった銭湯は45軒にまで減りました。
富山県公衆浴場業生活衛生同業組合
中谷健太郎理事長
「値上げだけで今の状況を打破するのではなくて、浴場組合側も主体的に動いてみんなが来たくなるようなお風呂を作っていくというところが、銭湯生き残りのカギになるのではないかなというふうに思ってます。お客さんに対しましては値上げということになりますと大変ご迷惑をおかけするかなと心苦しく思ってるんですけど、街の銭湯を守るために何卒ご理解ご協力をいただければ大変ありがたく思います」
入浴料金の値上げは2023年4月以来で、新料金は、3月1日から適用される予定です。
