去年1月には1キロ当たり100円だった、沖縄県内のキャベツの平均卸売価格。しかし今日(1月23日)の市場では248円で取引され、約2.5倍となっている。当然小売価格も値上がりしていて、消費者の手元に渡るころには1玉約500円にもなっている。こうした高値を受けてか先週、名護市の畑でキャベツの盗難被害があった。

被害が分かったのは今月17日の朝。農家の男性が、育てていたキャベツを収穫しようと名護市伊差川の畑を訪れたところ、400玉を超えるキャベツが刈り取られ、無くなっていることに気づいた。

キャベツが盗まれた畑(名護市)


▼被害にあった農家
「農福連携(障害のある人などが農業に携わる試み)で、施設の皆さんの力も借りて成長させましたんで、本当に喜びをみんなで分かち合いながら収穫だって喜んでいたところ、畑に来たら(キャベツが)ない」

「本当に犯人に対して憤りを感じています」

被害に遭う2日前に畑を訪れた際には異常はなかったといい、この2日間の間に持ち去られたとみられる。また、男性によると刈り取られ方にも特徴があった。

「すごくキャベツに慣れたプロの仕業だなと考えました。というのは、我々は根元に近い部分からまず切り落とすんですけれども、犯行は、(キャベツの)玉のすぐ下から綺麗にサクッと切られて、切り口もやっぱり綺麗でした」

「プロ」の犯行とみられるきれいな切り口


切り口の特徴などから見ても、“収穫用の刃物” が使用されたと考える男性。計画的な犯行だとみている。

「1人でやると、おそらく5時間から8時間ぐらいかかる」「窃盗をした人はおそらく複数名で短時間で一斉に切って運んだんじゃないかと考えます」
「400玉を業者に個人で持ち込んでも、買い取るとは考えられない。それなりに販売ルートを持った人物ではないか」

今回の被害額は20万円に上る。男性は農業仲間らと協力して畑周辺の見回りを強化するほか、警察にも相談していて、今後窃盗事件として被害届の提出を検討している。

被害にあった農家「犯人に憤り」