人手不足を背景に、空前の売り手市場が続いています。そんな中、大手企業を中心に初任給を30万円以上に引き上げる企業が増えています。一方で、就職氷河期世代は賃金がなかなか上がらない現状があります。

「初任給30万円時代」 幅広い業界で初任給引き上げ

大阪名物の串カツでおなじみ、「串カツ田中」。売り上げは好調で、4年連続の賃上げを実現。全正社員を対象に平均4.7%、最大23%賃上げしました。

いま、賃上げをめぐり注目されている言葉が「初任給30万円時代」

初任給を30万円以上に引き上げる動きが「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングなど、幅広い業種に波及しているのです。このうちの一つが、生命保険大手の明治安田生命です。

明治安田生命 浅野芳一 常務執行役
若い世代に対してもしっかりと還元をしていきたいという考えのもと、今回初任給の引き上げをすることにした」

2025年度から大卒の初任給は月額33万2000円。さらに、若手の一部については8%以上の賃上げを実施する方針です。

明治安田生命 入社4年目
「若手の給料も大分上げていただいて、素直にうれしいなと思っております」

賃上げの流れを定着させられるのでしょうか。1月22日、連合と経団連が会談し、2025年の春闘が事実上スタートしました。

連合 芳野友子 会長
「ようやく動き始めた賃金(アップ)の流れを滞らせることは絶対に避けなければならない」

“初任給30万円時代”、学生の受け止めは…

就活中の大学3年生
「結局みんな給料前提で話していると思う。就活の界隈にとって好影響であることは間違いない」

就活中の大学4年生
「アプリを使っているが、ものすごい勢いでオファーが来る」

大学2年生
「就職先がいっぱいあるのはいいことだと思う。自分にとって良い企業を選べるのは今の時代だからこそなのかな」