コメの価格高騰が続いています。24年産米の相対取引価格の平均値は、1993年の大凶作「平成の米騒動」を超えました。飲食店から不安の声が上がる一方、生産者からは「ようやく次への投資に回せる」と値上がりを歓迎する声が聞かれました。

年が明けても続く、コメの価格高騰。
セブン-イレブン・ジャパンは来週27日以降、おにぎりや弁当など37品目を値上げすると発表しました。

おにぎりは最大28円の値上げとなり、手頃な価格が売りの「塩むすび」は、116円から138円になります。

農林水産省によりますと、2024年産の主食用米の価格は前の年から跳ね上がり、60キロあたり2万3715円に。
比較できる1990年以降で過去最高となり1993年の大凶作「平成の米騒動」の2万3607円を超えました。

記者「止まらないコメの価格高騰。影響は、県内の飲食店にも広がっています」

富山市のカフェ食堂「トトンキッチン」。炭火焼のハンバーグやメンチカツなどご飯の欠かせない定食メニューが揃う店です。



トトンKITCHEN・堀隼弥店長「その日その日の炊く量を調整しながら、コメのロスをかなり減らすようには努力していますね」

コメの仕入れ値は1キロあたり450円。

契約農家から直接仕入れているため、市場に比べると価格は落ち着いているといいますが、店では、朝食のご飯の大盛・おかわりが無料で、週に30キロのコメを消費することも。

節約のため、必要に応じて炊飯器や土鍋を使い分けて米を炊いているといいます。

トトンKITCHEN・堀隼弥店長「お米、すごく食べられる方は食べられるので。そこに関しては、それなりのお客様の満足度はあるのかなというふうに思っていまして。それはずっと続けたいなって思いはありますね」

今のところ、価格の改定は検討していないとしていますが、コメ以外の食材の値上がりもあり先行きの見通せない現状に不安を抱えています。
トトンKITCHEN・堀隼弥店長「どこまで(コメの価格が)上がっていくのかもわからないし、いつ落ち着くのか、果たして落ち着くものなのかもわからないというところで。世の中の物価高騰に合わせた動きも、自分たちはしていかなきゃいけないのかなと思っています」