今週、宮崎県内では日向灘を震源とする地震により宮崎市などで震度5弱を観測しました。
阪神・淡路大震災が起きた直後に、現地を訪れたという宮崎市在住の防災士に、今できる備えについて聞きました。

(中原 崇 さん)
「阪神電車の駅を出るともうすごいにおい。焼けているにおいが」

宮崎市に住む中原 崇さん。
30年前、通信会社に勤めていた中原さんは、阪神・淡路大震災が起きた10日後に宮崎から被災地に派遣されました。

そこでは目を覆いたくなる光景が広がっていたと言います。

(中原 崇さん)
「東灘が(神戸市内で)一番死者が多かった地区。住宅街はすべてぺちゃんこ。本当苦しかった。もう本当に見るもの、見るものが・・・」

中原さんは、この経験をいかそうと職場の同僚らと防災士の資格を取得。

現在は、「災害時救援ボランティアコーディネーターみやざき」の会長を務め、防災活動に取り組んでいます。

そんな中原さんに、災害時の備えについて聞きました。

(中原 崇さん)
「最低限いるものが絶対出てくる。年配の方だったら薬。あとは、トイレが必要。避難所だったら、ぐっすり寝るためにはアイマスクや耳栓がいる」

大切なことは「日ごろからの備え」。

中原さんは下着や非常食、水に流せるティッシュなど、必要になるものはすぐに持ち出せるように準備してほしいと呼びかけます。

県によりますと、南海トラフ巨大地震が発生した場合、県内の避難者数はおよそ37万人と想定されています。

県は「日ごろの備え」として、備蓄品には好きなものや食べ慣れているものを用意すること。

職場や車の中に「モバイルバッテリー」や「緊急連絡先メモ」など、突然の災害時に役立つアイテムを置くことなどをすすめています。

地震のリスクが高まっている県内。
過去の震災を教訓に、備えを十分にすることが求められます。

(中原 崇 さん)
「南海トラフだとか、日向灘っていうのは『もう来ますよ、来ますよ』ということをずっと言われているわけですから、まだまだ準備する期間はあると思うので、ちゃんと自分で責任を持って対策は取ってもらいたいなというふうに思っています」

※MRTテレビ「Check!」1月17日(金)放送分から