去年11月、北海道南部の森町で起きた貨物列車の脱線事故で、JR北海道が、事故の状況を確認できていないにもかかわらず、反対路線の貨物列車に現場を通過させていたことがわかりました。
JR北海道の内部資料によりますと、去年11月16日未明、JR函館線の下り線で貨物列車が非常停止し、JR北海道の輸送指令が、反対の上り線を走っていた青森行きの貨物列車に信号場で停止を指示しました。
しかし、事故からおよそ20分後。
松本雅裕記者
「上り列車の運転士は、輸送指令から、信号に従って運転を続けるよう指示を受けました」
指示を受けた運転士は現場まで進みましたが、下り列車が脱線して貨車が分離していることを把握し、列車を停止させて、輸送指令に伝えました。
JR北海道の公表資料に、この件は記載されていませんでした。
鉄道の運行管理に詳しい専門家は…。
日本大学生産工学部(鉄道工学)綱島均特任教授
「本来、そこは通ってはいけない。上り線を支障していないというのが分からない限り、列車を通してはいけない、これは明らかです。安全管理上の落ち度になります」
北海道運輸局は、JR北海道の指示について事実関係を検証し、安全確認の手順など改善できる点がないか、見直すよう『指導』しています。
JR北海道は、「現場の状況が確認できてから運転再開すべきだった。原因調査の上、再発防止に努める」とコメントしています。
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