この寒さによる農家への影響です。
農業用ハウスの中は温度を保つために暖房を使っていますが、寒さの到来、そして燃料価格の高騰が、農家の大きな負担となっているようです。
(丸山敦子記者)
「きょうは非常に寒い日となっていますが、ピーマンが栽培されているこちらのハウス、コートを脱ぎたくなるくらいの温かさとなっています。その温度を調節しているのがこの機械です」
新富町でピーマンを栽培している清 隆次さん。
27アールのハウスにはおよそ2300本のピーマンの苗が植えられています。
生育には適正な温度が欠かせないピーマン。
冬場は加温機を使って、ハウス内の温度を昼は28度、夜は17度に保つようにしていますが、重油価格の高騰が負担となっています。
(ピーマン農家 清 隆次さん)
「重油代が上がれば、パートさんも雇っているので、その分の給料が払えるかどうかというのが不安になったりする」
JA宮崎経済連によりますと、1リットルあたりの県内の平均重油価格は5年前、94.5円でしたが、現在は121円まで上昇。
政府の補助金縮小で今後も値上がることが予想されています。
特に、ピーマンはほかのハウス栽培の作物と比べ設定温度が高く、冬場の重油量も多いため、JAみやざき冬春ピーマン部会の緒方慶介部会長は燃料の高騰は大きな打撃になると懸念しています。
(JAみやざき 冬春ピーマン部会 緒方慶介部会長)
「11月まで暖かかったですけど、(その後)冷えてきて、しっかりと加温気が動くようになってきて、大体12月で(自分のハウスでは)1万リットル近く重油を使っていたのですが、そこで(1リットルあたり)5円上がるというのは大きなところでした」
こうした中、JA宮崎経済連は、先月、緊急的な支援として、重油の高騰分、およそ5000万円を補填する対策を打ち出しました。
(JA宮崎経済連・営農指導部 小森忠博部長)
「やはり経営の安定化、野菜を消費者の方々に安定して出荷するというのが、私たちの考えでありますので、そこを少しでもつなげられたらと思います」
(JAみやざき 冬春ピーマン部会 緒方慶介部会長)
「実際に生産物の方にかかっている経費、野菜にも原価があるというので、そこが(販売価格に)反映されるのが一番ありがたいところ。どうしても需要と供給、そういうところがありますので、やはり消費者の方にはより多くの物を手に取っていただければなと思う」
夏の猛暑や大雨などにより大幅に収穫量が減った今シーズン。追い打ちをかけるように燃料費の高騰が農家に重くのしかかっています。
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