政治資金規正法の再改正で焦点となっている「企業・団体献金」をめぐり、30年前、「平成の政治改革」をまとめた細川元総理がJNNのインタビューに応じました。いまの政治改革の議論をどうみているのでしょうか。
細川護煕 元総理
「もう30年経ったんだから、もう早く、そのとき決めた通りにやってください」
自身の作品に囲まれて取材に応じたのは、細川護煕元総理、86歳。1993年、政治改革を旗印に非自民8党派による連立政権が誕生。総理大臣に就任しました。
細川護煕 総理(当時) 1993年
「本年中に政治改革を断行することを私の内閣の最初の、そして最優先の課題」
自民党政権を揺るがしたリクルート事件や東京佐川急便事件。企業献金によって政策が歪められる懸念は「平成の政治改革」へとつながりました。
自民党 河野洋平 総裁(当時) 1994年
「2人で合意書に署名をさせていただきたいと思います」
税金を原資とする政党交付金を導入し、政治家に対する「企業・団体献金」は禁止されましたが、政党や政党支部に対する献金は「5年後に見直す」ことになりました。この約束はどうなったのか。石破総理は国会で…
石破総理
「あのとき(30年前)に公的助成を入れるから企業・団体献金廃止だというような、それがコンセンサスだったと、私は全く記憶をいたしておりません」
見直しと書かれているだけで、廃止の方向となった事実はないと主張しています。このことについて細川氏は。
細川護煕 元総理
「石破総理のお話はマルかバツかと言われたら、バツだと思います。誰が考えてもそれは二重取りになるわけですから、企業献金が正当化されるような石破総理の言いぶりっていうものには、やっぱり、ちょっと私は大いに気になりますね。(Q.当時、『廃止』を念頭に置かれていたのか?)意識としては完全にそうでした」
当時、細川氏と合意をまとめた自民党総裁・河野洋平氏もこう振り返ります。
自民党 河野洋平 元総裁
「5年後見直しという条件で、企業献金を廃止することで合意できた。公費助成が実現できたら、企業献金は廃止しなきゃ絶対におかしい」
細川氏は「私達も当時、もっと声を上げるべきだった」と後悔を口にする一方、“今こそ結論を出すべき”だと訴えます。
細川護煕 元総理
「政治改革、政治改革といって、口先ばかり言っているんじゃなくて、やっぱり、押さえることをきちんと押さえていかないとね。私達はあの時点で最善だと思う方法を提示したっていうことだね。長年の宿題をね、いい機会だからぜひここで片付けてもらいたい」
注目の記事
20歳の娘は同級生に強姦され、殺害された…「顔が紫色になって、そこで眠っていました」 女子高専生殺害事件 母親が語ったこと【前編】

「拾った小石で竹に落書き」「立ち入り禁止エリアに侵入」京都の人気スポット・竹林の小径で迷惑行為が深刻化...記者の直撃にも悪びれないインバウンド客たち 地元商店街からも嘆き「本当にやめてもらいたい」

【 山本由伸投手 】中学時代のチームの後輩は「並レベルの選手に見えていた、本当にあの人?(笑)」出身の東岡山ボーイズの選手たちは「山本選手みたいに世界を代表するピッチャーになりたい」【ワールドシリーズMVP】

強度行動障害のある28歳息子と初めて離れて暮らす決断 「自分たちが世話が出来なくなる前に」両親はパニックに対応できる施設を6年間探す...届いた「受け入れ可能」のメール

“ニセ警察官”から記者に詐欺電話「保険が不正使用されている」だまされたふり続けると“事情聴取”も…【特殊詐欺手口の全貌】

15年前の“時効撤廃”なければ逮捕されることはなかった 安福久美子容疑者(69) 別事件の遺族は「ぱっと明るくなりました」 全国には未だに350件以上の未解決事件









