ノーベル平和賞の授賞式を終え、演説を行った日本被団協の田中煕巳さん(92)が、取材に応じました。田中さんは「涙を流している方もいた」と壇上からの景色について明かしました。
ノルウェーの首都オスロで10日、ノーベル平和賞の授賞式が開かれ、日本被団協の代表委員・田中煕巳さんが20分あまり演説を行いました。
演説で田中さんは、活動の歴史や自身の被爆体験、また「人類が核兵器で自滅することのないように」と核兵器廃絶を世界へ訴え、静まり返っていた会場には万雷の拍手が響きました。
授賞式を終え、ホテルに戻った田中さんが素直な胸の内を明かしました。
日本被団協 田中熙巳 代表委員
「(Q.壇上から見ていて、聴いている方はどう映りましたか)色々でしたね。涙を流していらっしゃる方もいた。私の体験のところだったのかな。点数つけるなら、第三者ですよね、普通ね。自分じゃ出来が良かったか悪かったかは。自分で言うなら『普通』だったかな」
また壇上で隣に座ったノーベル委員会のフリードネス委員長からは、「良かった」と言葉をかけられたということです。
日本被団協 田中熙巳 代表委員
「うん。とにかく『よかった』と。『私たちもよかったと思っている』というね」
5年前に亡くなった妻の写真を胸にしのばせていたことも明かした田中さん。報道陣から妻に伝えたいことを問われると、「(妻は)その辺にいると思うから」と頬を緩めていました。
このあとはノルウェーの皇太子夫妻や首相らが出席する晩餐会が行われます。
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