家の本 25冊以下と101冊以上で平均点に大きな差
小川彩佳キャスター:
学生時代に理数科目は苦手というか、苦手意識がものすごく高くて、出題される途端に身構えてしまいました。

トラウデン直美さん:
私も計算は割と好きだったんですが、図形にかなり苦手意識があって、あまりうまくできないという思い出があります。両親が数学好きで、私も解こうとしていたので、「とらないで」みたいな感じで、「何か楽しいものなのかな」と少し思っていました。
それで何とか頑張れましたが、苦手意識がある人が多いので、「なんか難しいものなのかも」と、どんどん伝播しているような気もします。
藤森祥平キャスター:
親の立場で、子どもに「ちょっと数学苦手だった」と言うと、素直に受け取ることもあるかもしれません。
今回の国際学力調査では、家にある本の数と平均得点に関係があるということも示されました。

【家にある本の数と平均得点の関係(小4・算数)】
・0~25冊 566.8点
・25~100冊 598.6点
・101冊以上 619点
※文科省・TIMSS2023の結果(概要)より
小学4年で、家にある本が25冊以下と101冊以上で平均点が約50点も開いてしまったとのことです。中学2年でも同じような結果になったそうです。
本の数は、家庭の経済状況だけではなく、保護者の教育への熱心さ・関心など、様々なことに関連しているそうです。

教育経済学者の中室牧子さんは、社会経済的背景による学力格差は、多数の研究で指摘されているとし、コロナ禍の休校があった時代の子どもたちには格差が広がる傾向があるそうです。
さらに「他方で教育の質やICTを用いた学習などで、学力格差が縮小することを示した研究がある」と話しました。
トラウデン直美さん:
家庭の状況によって差が生まれてくると思いますし、一つの指標になりますが、そこに学力の差が大きく出てしまうのは、少し問題かなと思います。
子どもたちが選べるものではないので、学校教育という部分で、もう少しサポートや補えるところがあるのかなと思います。