2001年に設けられた『危険運転致死傷罪』は、1999年に東京都世田谷区の東名高速道で発生した事故をきっかけにつくられたものです。

『危険運転致死傷罪』での最高刑は、懲役20年。
一方の『過失運転致死傷罪』は、最高刑で懲役7年。
遺族にとっては大きな差があります。

飲酒運転のトラックが家族4人の車に突っ込み子ども2人が死亡したこの東名高速飲酒運転事故の当時は、交通事故はあくまでも「過失」によるものとして扱われ、悪質な運転を処罰する法律はありませんでした。

法に定められた「危険運転」は、次の6種類の行為が対象です。
・アルコールや薬物の影響で正常な運転が困難な状態であること
・制御困難な高速度での走行
・人や車の通行を妨害する『あおり運転』
・ハンドルやブレーキ操作など技量がない
・危険な速度での赤信号無視
・通行禁止の道路を危険な速度で走行すること

新潟市で当時高校2年生だった晋男さんが亡くなった事故について当時の警察は、時速75kmのスピードで車が歩道に突っ込んだことが捜査で分かったとして、『危険運転致死傷罪』の要件である「車の制御が困難な高速度」に当たると判断しました。

しかし…