静岡県御前崎市は11月20日、市立御前崎総合病院で、2020年に2件の医療がミスあり、死亡した2人の患者の遺族との間で、賠償金合わせて4800万円を支払うことなどで和解する見込みとなったと発表しました。
このうち、当時入院していた市内の当70代の男性は、2014年にこの病院で実施した胃カメラの結果、ステージ1と推定される胃がんの検査結果が出ていたのに、医師のチェックから漏れ、適切な治療がされず、治療開始が遅れたということです。男性は入院後、治療を続けましたが2021年に死亡しました。
病院側は、医師のチェック漏れと、治療の遅れの事実を認めていて、簡易裁判所での調停の結果、賠償金2500万円を遺族に支払うことで和解が成立したということです。
また2020年2月には、昼食中にのどを詰まらせ救急搬送された当時80代の市内に住む女性が、入院時に医師の絶食指示があったにもかかわらず提供された夕食を食べた後におう吐し、死亡しました。
遺族は2024年4月、夕食が提供されたことや女性の死因が誤えん性肺炎であったことから、病院側の注意義務違反にあたるとして、損害賠償を求める訴えを起こしていました。
その結果、11月7日までに、絶食指示にもかかわらず夕食が提供された事実と、市が賠償金として2300万円を遺族に支払うことで和解することになったということです。
御前崎市は「このような事態が発生しましたこと、心よりお詫び申し上げます。再発防止策の徹底を図り、病院の信頼回復に全力を尽くしてまいります」としています。
御前崎市は、2件の医療ミスに関する和解と賠償金について、御前崎市議会12月定例会に議案として上程する予定です。
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