今週は国が定めた「自殺予防週間」です。静岡市の高校では、悩みやストレスを抱えた時に、どのようにSOSを出せばよいかを教える講義が行われ「人に頼ることが自立への近道」と呼び掛けられました。

<精神科医 大久保聡子さん>
「皆さんがSOSを出してくれることを待っている大人は案外色々なところにスタンバイしている。迷惑をかけることを心配する必要は全くない。誰にも迷惑をかけられないって寂しい」

講義が行われたのは、静岡市駿河区の駿河総合高校です。精神科医の大久保聡子さんが講師を務め、1年生およそ240人を前に、悩みを抱えている時のSOSの出し方について話しました。

大久保さんは、高校生が悩みを相談できない理由に、周りの大人を信用できないこと、弱音を吐くことが格好悪いイメージがあることがあると指摘した上で、「人に頼ることが自立への近道」と訴えます。

<精神科医 大久保聡子さん>
「頼ったら弱いんじゃないかとか、人に頼ったら生きていけないという人もいるかもしれないが、実は反対で、自立することは、頼れる先をどれだけ増やしていけるかと同じこと」

<生徒>
「周りに自分のことを相談していいんだなと共感できたし、頼れる人もたくさんいると知ることができた」
「自分が悩んでいたら(周りが)助けてくれると思うので、友達が悩んでいたら、積極的に助けてあげたい」

静岡県では、悩みを抱えている小中高校生に向けて24時間365日対応している国の専用ダイヤルを積極的に活用してほしいと呼び掛けています。24時間子どもSOSダイヤルの番号は0120-0-78310です。

一歩を踏み出すのには勇気がいるかもしれませんが、信頼できる大人は必ずいます。「一人で抱え込まないこと」、どうか大切にしてください。