確かに野菜や果物は健康に良いイメージがありますが、今回、その科学的な評価が出たんです。
■“死亡リスクが8%低い” 日本初の研究結果

国立がん研究センター・横浜市立大学などのグループの研究結果が発表されました。
野菜や果物の摂取量が多い人は、少ない人に比べて死亡リスクが8%前後低いという内容です。
横浜市立大学 後藤温教授によるとー
「野菜・果物の摂取と死亡リスクとの関連を解析できたのは、日本で初めて」
ということです。一体、どんな調査研究を行ったのでしょうか?
■約9万5000人 20年にわたり追跡調査

1990年から、全国約9万5000人を対象に『1日あたりの野菜・果物の摂取量』をアンケート調査。食品138品目の中から食べたものを選び、その頻度や量を記入する方式で行われました。
その後約20年にわたり追跡調査。亡くなった約2万4000人の死亡理由を調査し、食品の摂取量との関係を分析したということです。
■野菜・果物を多く食べる人は、“心疾患死亡が少ない”

研究の結果、
▼野菜を多く食べる人➡7%~8%
▼果物を多く食べる人➡8%~9%
摂取量が少ない人よりも、死亡リスクが低くなるということが分かりました。
特に顕著だったのが、「心疾患死亡(心臓に関する病気や脳血管・脳梗塞など)」が少ないということです。
■食べれば食べるほど死亡リスクが下がるわけではない
それでは「野菜や果物をたくさん食べよう」となりますが、摂取量にもポイントがあります。
横浜市立大学 後藤温教授:
摂取量が多ければ多いほど死亡リスクが下がるというわけではない。
研究では、摂取量が「とても多い」「多い」「普通」「少ない」「とても少ない」という5つのグループに分けられました。この中で最も死亡リスクが低かったのは、上から2番目の、摂取量が「多い」グループ。適度な量を食べることが大切です。
■理想の摂取量は?

量の目安は、野菜だと1日に300グラム。ちょっと多いと感じますが、3食に分けて食べてもOKです。もしくは、果物だと1日に140グラムです。
落語家 立川志らく:
野菜とか果物を食べようと意識はしてるんだけども、これだけの量はサラダバーか何か行かないとなかなか食べない。青汁みたいなものを毎朝必ず飲んでいるので、多分それでもいけるんでしょう。
恵俊彰:
それは「うん」とは言いづらいですね(笑)
今出てる科学的なデータは、「野菜を多く採った人」に関して死亡リスクが低くなるというデータ。なんとなく漠然と「野菜を食べなさい」みたいになってるけれども、ちゃんと根拠ありますよ、ということですよね。
コメンテーター 朝日奈央:
確かに野菜を食べてる日は、調子が良い感じがする。本当に意識しないと大人になってから野菜は摂取しないじゃないですか。意識するのが良いかもしれませんね。
恵俊彰:
でも特に子どもたちだよね。やっぱり、野菜嫌いで食べないじゃない。
どうやったら食べてくれるんだろうね。
(ひるおび 2022年9月14日放送より)