コロナ禍で子どもの運動不足が社会的な問題となる中、島根県松江市の団体が、中海圏域の小学生を対象に、体力測定を行うイベントを始めました。
記録よりも体を動かす楽しみを感じてもらうことがテーマです。
体力測定の様子
「1、2!」「ガンバレ―、ガンバレー」
9月10日、島根県松江市の松江南高校。
友達が応援する中、上体起こしや反復横跳びなどの体力測定を行う子どもたち。しかし、学校の授業ではありません。
島根ベースボールイノベーション 若狭彰理事長
「コロナ禍もあっていかに自然に体力が向上していく空間や時間や仲間を設計していくか」
若狭彰さん。
NPO法人の理事長で、コロナ禍による子どもの運動不足や体力低下を改善するため、9月から、毎週土曜日に運動イベントを開催しています。
スポーツ庁が公開している、小学5年生と中学2年生の男女200万人を対象とした体力測定の結果では、年々、体力低下が進んでいることが分かります。
スポーツ庁では、新型コロナの影響で学校の活動が制限され、体育の授業以外での運動機会が減少したことなどが拍車をかけたとしています。
この日は、地元の小学生など50人ほどが集まり、6種目の体力測定をおこないました。
記録係は全て高校生が担当、これにも理由がありました。
島根ベースボールイノベーション 若狭彰理事長
「大人だとどうしてもキチっと教えたくなったり正しくやらないといけないという風になっちゃって。体を動かすことが楽しい、うれしいのが人間はそうなので、(誰かに)やらされないということですよね」
イベントの最大のテーマは、記録より体を動かす楽しさを感じること。
高校生がエールを送る中、学校での測定より記録が伸びた子どももいました。
参加者
「前の(測定)よりちょっと早くなったり。(Q どの種目?)反復横跳びとか上体起こし」
参加者
「腹筋とか私が得意なものもあったり苦手な種目もあったりしてもうちょっと練習したらうまくなると思った」
保護者
「保育園に預けていても自分が運動を見ることが出来ないので、こういった場で自分の子どもがどれくらい動けるのを知れるのは良い機会だと思った」
島根ベースボールイノベーション 若狭彰理事長
「心と体はつながっている。たくさんの学びや気づきが運動やスポーツにはあるので、遊びの要素がありながら学びの場でもある」
運動不足解消のため、体を動かす習慣作りが求められています。
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