高校生が “世界遺産” で演奏です。「あの人気俳優」もかつて在籍していた、明誠学院高校吹奏楽部の部員78人が、広島県・宮島にある厳島神社で奉納演奏を行ないました。きっかけは、1人の女子高校生部員でした。

■宮島(広島)桟橋前広場で岡山県の高校生が演奏で出迎え…なぜ?


瀬戸内海に浮かぶ、広島県の宮島。桟橋前の広場で音楽を奏で観光客を出迎えるのは、明誠学院高校吹奏楽部の生徒たちです。


なぜ、岡山の高校生がこの場所で演奏を?きっかけとなったのは、宮島出身の1人の生徒でした。


(明誠学院高校吹奏楽部 岩村伊都岐さん(宮島出身))
「宮島に行って演奏できるというのがすごく嬉しくて。岡山は遠いから来られない友達もたくさんいたんですけれど、やっと演奏を聞いてもらえると思って」


部員78人が、岩村さんの故郷・宮島の世界遺産、厳島神社で演奏するというのです。

■吹奏楽の強豪校 OBには俳優・眞栄田郷敦さん(2017年度部長)も


岡山市北区の明誠学院高校です。2001年に創部した吹奏楽部は、全日本吹奏楽コンクールの全国大会に6大会連続で出場する強豪校です。


OBには、2017年に部長を務め、現在は俳優として活躍する眞栄田郷敦さんもいます。


その吹奏楽の強豪校のメンバーに加わりたいと、部員たちは岡山県内のみならず西日本の各地から進学してきます。

(記者)
「部員たちはどこから来ていますか?」


(明誠学院高校吹奏楽部 大内花乃苑部長(兵庫県出身))
「山口、広島、兵庫、京都、香川です」

■岩村さんは吹奏楽部のムードメーカー...え?そんなことまでしちゃう?!

宮島出身、2年生の岩村伊都岐さんはトロンボーンを担当。部のムードメーカー的存在です。


(明誠学院高校吹奏楽部 守分綾星さん・岡山在住)
「岩村さんがいるだけでパートの雰囲気が一気に明るくなったり、盛り上がったり、士気を上げてくれる」


(明誠学院高校吹奏楽部 北野晴一さん・岡山在住)
「地元にいるシカのものまねができて、シカのものまねをするたびにすごく場の空気が盛り上がるというか…」

え?え?えー?!!
我に返って
ありがとうございました


「お願いします。(シカのものまね…画像参照)…ありがとうございます」

■「部員の出身地で演奏会を」明誠学院吹奏楽部に続く伝統

そんな宮島出身の彼女が入部してきたことが、今回の厳島神社での演奏につながったのです。


(記者)
「​県外から入学してきた生徒さんの地元で演奏しよう、みたいな感じなんですか?」


(明誠学院高校吹奏楽部 岩村伊都岐さん)
「はい。姫路とか京都とか各地域を演奏で回っていて。私が入学してきたときに、宮島出身だと言ったら、顧問の稲生先生が『いつか宮島でも演奏をせんといけんのう』とおっしゃって…。私も地元でやりたいなとずっと思っていました」


岩村さんは現在、学校近くの寮で一人暮らし。故郷・宮島を離れ岡山に進学してきたのには理由がありました。