動物の臓器をヒトに移植する「異種移植」を実施する場合の倫理的な課題を考えるシンポジウムが開かれ、専門家から「適切な情報発信が大切」などの意見があがりました。
東京慈恵会医科大学などの研究チームは今月、重い腎臓病を患う胎児にブタの胎児の腎臓を移植する臨床研究の計画を大学内の有識者会議に提出しました。
研究は、生まれつき腎臓が正常に作られない「ポッター症候群」という病気が対象で、赤ちゃんが透析ができる大きさに成長するまでの「架け橋」としてブタの腎臓を利用し、成長後は取り除くというものです。
早ければ2026年にも手術を行うことを目指していて、実現すれば国内初の「異種移植」となります。
一方、倫理面での課題があることから、「異種移植」について考えるシンポジウムがきのう開かれました。
生命倫理を研究 吉田修馬 上智大学特任准教授
「患者さんや市民の方々に対して、適切な情報発信をしていただいたり、(移植を受ける)レシピエントさんが不当な差別を受けないように努めていくことが必要になってくる」
研究チームの東京慈恵医大の横尾隆教授は「亡くなるのを待つだけだった赤ちゃんにとって最後の砦になる」としつつ、「独断的にならずに多くの人の意見を聞きたい」と話しています。
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