新しい復元船を造るなど、大がかりな改修工事が進められていた宮城県石巻市の県慶長使節船ミュージアム、「サン・ファン館」が、10月26日にリニューアルオープンします。これを前に報道機関向けの内覧会が開かれました。

石巻市渡波のサン・ファン館は、およそ400年前、伊達政宗の命で海を渡った支倉常長ら慶長遣欧使節団の功績を伝える県の施設です。

リニューアルでは老朽化した木造の復元船、「サン・ファン・バウティスタ号」が解体され、従来の4分の1サイズで新たに造られました。

館内の音声:
「(ローマ教皇に)謁見を許されたのは支倉常長とルイス・ソテロの2人。支倉が着ているのは王や王族など最高位の人物に面会するための礼服」

展示棟では、ローマ教皇との謁見式や17世紀の世界地図を球体に投影した「万国地球儀」など、3種類のプロジェクションマッピングが用意され、音声と映像を用いて分かりやすく解説しています。

サン・ファン館 平川新館長:
「(使節団は)日本の歴史の中でも教科書にのるようなことだが、その具体的な中身は意外と知られていない。歴史の教育にも大いに活用してもらいたい」

サン・ファン館は2022年11月から休館し、およそ19億円をかけて展示物を一新する大規模改修を行いました。10月26日正午から一般公開されます。