盲導犬が不足する中国で、AI=人工知能を搭載した「盲導犬ロボット」が注目されています。開発者が自信をみせるその性能とは。
北京で開かれた「ロボット大会」。
様々なロボットを見ようと多くの人が集まるなか、上海の大学が開発した6本足のロボットも披露されました。期待されているのは「盲導犬」としての役割です。
中国の視覚障害者はおよそ1700万人にのぼりますが、盲導犬はわずか300頭程度。育成には、一頭あたりおよそ400万円かかるため、簡単に増やすことは出来ません。
市民
「(盲導犬は)見たことないと思います」
「盲導犬ロボット」は、本物の盲導犬と同じように視覚障害者をサポートすることができるといいます。
上海交通大学 高峰教授
「現時点で外国には、これより優れた6本足のロボットは見当たりません」
自信をみせますが、実際は?
記者
「いま、ロボット型の盲導犬が私のほうに向かってきたのですが、障害物と認識して、横にうまく避けていきました」
レーダーと2つのカメラで周辺の状況を把握。ジョギング程度のスピードで走ることも可能です。
この日、視覚障害のある女性が、盲導犬ロボットのテストに参加しました。
利用者
「こんにちは、シャオゴウ(ロボットの名前)」
盲導犬ロボット
「はい、ご主人様」
利用者
「ケンタッキーに連れて行って」
盲導犬ロボット
「では出発しましょう」
AIによって会話も可能で、地図は事前にインプットしているといいます。
最初の関門は信号です。
盲導犬ロボット
「前方に信号機があります、気を付けて」
信号機の色を識別し、赤信号でしっかり停止。路上の段差でも…
6本の足が安定感を生み、バランスを崩しません。
盲導犬ロボット
「目的地に着きました」
スムーズに到着することができました。
テストに参加した視覚障害のある人
「詳しく知る前は不安もありましたが、安全だとわかったので心配してません」
中国は依然として交通マナーに課題があり、盲導犬ロボットが反応しきれないケースも考えられますが、利用者が増え、データが蓄積されれば、安全性は高まるといいます。さらに、盲導犬の育成よりも安い価格で生産でき、手もかかりません。
上海交通大学 高峰教授
「盲導犬ロボットのメリットは餌をあげる必要がなく、世話をする必要がないことです」
一方、遼寧省にある盲導犬訓練施設では…
中国で最大規模といいますが、現在訓練を受けているのは80頭。
資金不足でトレーナーを増員できないのです。
しかも1年半から2年の訓練を受け、実際に盲導犬になれるのは半分程度だといいます。
中国盲導犬大連訓練基地 王藝霏さん
「(盲導犬ロボットは)競争ではなく、共存の関係だと思います。盲導犬でも、ロボットでも、それは視覚障害者が家から出られることを願って、助けを提供するためのものです」
ただ、盲導犬にしかできないこともあると強調します。
中国盲導犬大連訓練基地 王藝霏さん
「私たちが訓練する盲導犬は、視覚障害者のパートナーであるだけでなく、家族や親戚でもあります。感情的な孤立をロボットで補うことは出来ません」
開発者は、早ければ来年の実用化を目指していますが、犬だけでなくロボットが視覚障害者をサポートする光景が見られるのでしょうか。
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