世界中で親しまれたイギリスのエリザベス女王が96歳で死去しました。
長崎とのゆかりもあった女王を悼み、県内からも惜しむ声が聞かれました。

イギリス王室は8日、女王のエリザベス2世が死去したと発表しました。
96歳でした。


庭園デザイナー 石原 和幸さん:
「お母さんのような、本当に笑顔が素敵で」


長崎の庭園デザイナー 石原 和幸さん。
女王が主催する世界的ガーデニングショー「英国チェルシーフラワーショー」で11個のゴールドメダルを獲得した石原さんは、女王からかけられた言葉が今でも忘れられないと言います。


庭園デザイナー 石原 和幸さん:
「私の庭を見て”あなたは緑の魔法使いですね”というお言葉をいただいた。
感動したし、もっともっと花と緑でたくさんの方を笑顔にしたいなという気持ちが湧き出てきました。
女王様には本当に長い間私の庭を褒めて頂きましてありがとうございますと」


船を撮影する市民:「お~めっちゃよか!」


8年前、長崎港に初めて姿を現したのは、豪華客船3代目の「クイーン・エリザベス」です。


名付け親は、エリザベス女王。

一目見ようと県内外から多くの人が集まりました。
世界最高峰というだけあって、船内も、とっても豪華。

歌やダンスなどが楽しめるシアターには…


豊崎なつきアナウンサー:
「こちらのシアターには48席のボックス席がありますが、BOX15が特別です。
ロイヤルボックスと呼ばれていて、あのエリザベス女王も座ったそうですよ」


女王がこの席に座ったのは命名式の時。
クイーン・エリザベスは長崎港にこれまで5回やってきました。

諫早市の縫製工場「美泉」も女王とゆかりが。


美泉 井上 孝輔 社長:
「これがイギリス王室から届いたお礼状になります」


ERの(文字の)間にはローマ数字の「II」
この印が、エリザベス2世の証です。

そのお礼状の中身は──
「プリンス・ジョージの誕生は、英国王室ならびに関係者にとって計り知れない喜びをもたらしましたが、その中でも、あなたがベビー服を送り届けてくれたことは最も嬉しい出来事の一つでした」


「美泉」の井上社長が、9年前、女王のひ孫・ジョージ王子誕生のお祝いに、自社の赤ちゃん用肌着を女王宛に送ったところ、イギリス王室からお礼状が届いたのです。


美泉 井上 孝輔 社長:
「イギリス国民にも全力で尽くされた。
こういった国外からお祝いを送ったような一企業や一人に対しても、丁寧に対応されていたというところが、イギリス国民のみなさんに深く愛されるような存在だった(理由な)んだなと。突然だったのでお悔やみの気持ちでいっぱいです」

70年もの間、イギリス国民だけでなく世界中で親しまれてきたエリザベス女王。
イギリス王室によると「安らかに息を引きとられた」ということです。