9月7日、加藤厚労大臣が『自宅療養期間中の外出制限緩和』を発表し、適用を開始。療養期間も短縮となりました。制限緩和の注意点と感染拡大防止について、専門家に聞きます。
■無症状者は療養期間初日から外出可能 条件は?

これまで自宅で療養する場合は症状の有無に関わらず外出しないことが求められていましたが、9月7日以降、外出制限が緩和されました。
【自宅療養期間中の外出制限を緩和】
▼無症状者の場合・・・療養期間の初日から
▼有症状者の場合・・・薬なしで解熱し、症状が改善する「軽快」から24時間経過後
【自宅療養者が外出する条件】
▼マスクの着用
▼公共交通機関を利用しないこと
▼短時間・食料品や生活必需品の買い物など、必要最小限の外出のみ
■療養期間も短縮 【感染研】経過日数の“感染リスク”分析

【療養期間の短縮】についても適用が開始。
▼有症状者・・・10日間の療養期間→7日間で解除
▼無症状者・・・7日間の療養期間→5日目の検査で陰性であれば6日目に解除
既に療養中の人についても短縮は適用されるということです。
短縮に至った根拠は、国立感染症研究所が行った『感染リスク』の分析です。
厚労省のアドバイザリーボードが発表した分析結果によると・・・
【感染性のあるウイルスが排出されるリスク】
▼有症状者の場合(発症から)
7日目→23.9%
8日目→16.0%
10日目→6.2%
14日目→0.6%
▼無症状者(検体採取日から)
4~5日目→約80%
6~7日目→12.5%
8日目以降はこれまでの分析で確認されず
しかし、この分析はオミクロン株のBA.1などを使用したものであり、『現在流行中のBA.5に対しても同じような結果を示すのかは不明』だということです。
■『うがい』感染拡大防止に有効の可能性
東北大学大学院の小坂健教授によると、療養期間短縮において
▼少なくとも10日目までは3密を避けてマスクを着用すること
▼人へうつさないために、口の中のウイルス量が減る“うがい”が有効となる可能性も

東北大学大学院 小坂健教授:
やはり症状が出てから3日くらいがウイルス量も多いですし、7日以降も人によっては少しウイルスが出る場合もあるんですが、かなりリスクは減る。ただ10日ぐらいまではウイルスが出る場合もあるので、マスクを取ってお喋りをしたり、飲食を共にするというのは避けていただいて、リスクの高い高齢者の方などにあまり接しない。
感染した人がマスクをするのが一番効果があるんですよね。それ(マスク着用)をやっていただければ、日常生活を回していくのは可能だと思います。
ーーうがいの効果は?
小坂教授:
このウイルスは口の中でも増えると言われていて、(口の中の)ウイルス量を減らすことによって口から出るウイルスが減るということもわかっているんですね。そうすると“人にうつさない効果がうがいにある”可能性があるということが今いろんなとこで議論されている。水のうがいでもいいですし、うがい薬でも構わないと思います。
(「ひるおび」2022年9月8日放送より)