脳性まひの男性が主演を務める舞台が、9月10日と11日に福岡市で上演されます。“80分間出ずっぱり”の舞台は体力的にも精神的にも大変ですが、男性は社会が多様性を認めるきっかけになればと稽古に励んでいます。
◆「やればできるおっさんです」

森裕生さん、40歳。脳性まひの舞台パフォーマーです。週3日、地下鉄と徒歩で1時間半かけて稽古場まで通っています。
RKB阿部裕司「Tシャツ面白いですね」
森裕生さん(Tシャツ示しながら)「面白いでしょう、やればできるおっさんです」
◆森さんは手足と発声が不自由
森さんは、手足と発声が不自由ですが、これまで芝居やマジシャン、講演活動などの舞台に立ってきました。今週末にひかえた舞台は、森さんにとって、上演時間の80分間「出ずっぱり」という初めての挑戦です。

森裕生さん「今回のお芝居をきっかけに、障害があるないに関係なく、いろんな俳優さんが同じお芝居を作っていけるような世界になってもらいたい。それが多様性ってことかなぁと思っています」

◆“80分間出ずっぱり”舞台
舞台『石。ノスタルジア』は、森さん演じる「海を見るのが好きな青年」と、脚本と演出担当の田崎ヒサトさん演じる「石を拾いながら旅する男性」の2人でほぼ繰り広げられます。石を握るとよみがえる「記憶」をめぐるやりとりで、森さんの豊かな表情も見どころです。

劇団「海月の骨カンパニー」主宰 田崎ヒサトさん「森さんが面白いおっさんだからです。私は初めて障害がある人と一緒にやるんですけど、やっぱり見えてくるものが多いです。彼と一緒にいると発見があって、世の中もうちょっとこんな風に優しくなればいいなぁとか、そういうことが今まで以上に感じるっていうところがあって」
◆障害の有無に関係なく一つの舞台を
“80分間出ずっぱり”の舞台は、体力的にも精神的にも大変ですが、今回の挑戦は障害の有無に関係なく、ともに一つの舞台を作り上げることに大きな意味があると信じています。

森裕生さん「もうやるしかないです。後はお客さんに喜んでもらえるように、僕は100%以上の力を本番で出したいと思う」
舞台『石。ノスタルジア』は9月10日(土)と11日(日)に上演されます。















