青森市の浪岡高校で毎年制作される空き缶を使った巨大壁画。
35作品目となる2024年の作品が完成し、2日に巨大なアートが校舎に飾られました。

体育館に並べられた空き缶。その数は2万1000個に及んでいます。
これを使って製作されるのが『空き缶壁画』です。
空き缶壁画の制作は、浪岡高校で1990年から始まった伝統行事で、今では地域の人に協力してもらいながら空き缶を集めています。

空き缶70個を1本につなぎ合わせていて2日は、全校生徒で2階まで運ぶと屋上から吊り上げていきました。
市川麻耶キャスター
「生徒たちがつなぎ合わせた空き缶が次々と吊り上げられていきます」

2024年の壁画に描かれたのは県産品をPRする「決め手くん」と青森市の観光キャラクター「ほたてん」です。
2023年に苦境に見舞われた海産物を始め、県産品の消費拡大の思いが込められました。デザインを担当した坂本晃渉(さかもと・あきと)さんも感慨ひとしおです。
デザインを担当した坂本晃渉さん(3年)
「出来栄えは1000点ですね。100点ならぬ1000点ですね。いままで3年間ありがとうという気持ちを込めながら空き缶壁画の制作に取り掛かりました」

浪岡高校は2029年3月の閉校が決まっています。
生徒たちは先輩たちが紡いできた歴史に新たな1ページを加えました。
生徒会長 中村理想(なかむら・のぞむ)さん(3年)
「高校3年生最後の年なので(学校が)なくなる前にいい作品ができて良かったと思います」

空き缶壁画は11月5日まで飾られる予定で、夜間にはライトアップが行われます。