イスラエル軍によるレバノンへの地上侵攻の懸念が高まっています。アメリカなどは停戦に応じるよう働きかけていますが、イスラエルは攻撃の手を緩めていません。

イスラエル軍 "地上侵攻"の訓練実施 「一番苦しむのは民間人」

イスラエルによる激しい攻撃が続いています。26日もイスラエル軍は、レバノンの首都ベイルートの郊外などを攻撃。イスラム教シーア派組織"ヒズボラの幹部を殺害"したとしています。

イスラエルの攻撃は激しさを増していて、レバノンの保健当局によりますと、23日以降、700人近くが死亡したということです。

外務省関係者によりますと、レバノンには50人ほどの日本人が滞在。木原防衛大臣は日本人の退避に備え、周辺のヨルダンとギリシャに航空自衛隊の輸送機を派遣し、待機するよう命じました

2023年1月までレバノンに駐在していた国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の伊藤礼樹駐日代表は…

──特にこの数日間、この緊張の高まりをどう受け止めている?

UNHCR 伊藤礼樹駐日代表
「レバノンの友人にテキストメッセージを送って『どうなってる?』と。11万人が家を追われて着の身着のまま家を出て、どこに行っていいかわからないという人が非常に多いと聞いています。(亡くなっている)50人が子どもなんですよね。外交的な解決を模索するのが早急の課題だと思います」

しかし26日、イスラエル軍はレバノンへの地上侵攻を想定した訓練を実施。「様々な戦闘のシナリオに向け準備体制を強化した」としています。

──2006年、レバノンでのイスラエルとの緊張激化と同じか、それ以上のことが起きる?

UNHCR 伊藤駐日代表
「(当時)レバノンに行って橋や道路が破壊されているのも目にしたし、当時は10万人近くがレバノンからシリアに避難しました。今回はそれ、あるいはそれ以上になるのではないかと本当に心配になっています」

──過去、イスラエルがレバノンに侵攻した時と今を比べると?

UNHCR 伊藤駐日代表
「同じところは、一番苦しんでいるのは罪のない民間人。その人たちが避難民・難民になり家を失って、ひどいときには何十年と家に帰れず、命を落とす。それが歴史を繰り返す中で、その悲劇も繰り返されている

イスラエルのネタニヤフ首相は国連総会に出席するためニューヨークに到着。記者団に「目標をすべて達成するまで止まることはない」と話しました。

アメリカは一時停戦を求めていますが、イスラエルは停戦を拒否しています。