大型で強い台風11号が6日昼過ぎから夕方にかけて富山県内に最接近し、高齢の男性が転倒したり街路樹が倒れる被害がでました。県内はまだ台風の強風域にあり、夜のはじめごろまで南寄りの強風に注意・警戒してください。


大型で強い台風11号は、日本海を北寄りに進んでいます。このあとも日本海を北上し、6日夜までに温帯低気圧に変わる見込みです。県内は夜にかけて強風や高波、高潮に注意・警戒してください。

記者:
「さきほどから突風が吹きつけています。木々が強風であおられ、立っているのもやっとです」

午後1時すぎ、富山市・大沢野(おおさわの)地域では、台風11号の接近で風が強まり、木々が大きく揺れていました。

同じ富山市南部の八尾(やつお)では正午過ぎに、最大瞬間風速28.9メートル、富山でも午後1時前に22.4メートルを観測しました。

県内には南寄りの強い風が吹き荒れ、大沢野中学校の近くでは、グラウンドの砂が舞い上がり、視界をさえぎるほどでした。

さらにこんな被害も…。

記者:
「こちらの街路樹も強風でなぎ倒されています。直角に折れ曲がっています」

南砺市では強風にあおられて95歳の男性が転倒して病院に運ばれました。県内各地の消防には屋根のかわらやトタン板が飛びそうだなどの通報が相次いだということです。

また、台風の北上に伴うフェーン現象で、気温はぐんぐん上がり、上市で観測史上最高となる37.4℃を観測したほか、魚津で37.5℃、富山で36.8℃など、季節はずれの暑さとなりました。帰宅時間の交通機関にも影響が出ています。

あいの風とやま鉄道は、午後3時ごろから上下線で運転をとりやめていて、午後9時から10時ごろに再開する見込みです。

JR高山線も正午過ぎから最終まですべての普通列車の運転を取りやめています。

県教育委員会によりますと、授業を取りやめて早めに生徒を下校させた県立学校は、32校にのぼるということです。