新しい旅客ターミナルが開業し、海外から多くの観光客を迎えている熊本空港。一方で、日本人の利用者が少ない現状を懸念する声も挙がっています。
9月27日、熊本県議会の特別委員会では、熊本空港の国際線を利用する日本人の割合について質問が出されました。

県交通政策課の担当者「台北線は昨年度は15~16%、多いときは20%くらい行っていた状況だったが、直近は10%くらいという状況です」
さらに県によりますと、日本人の利用者は韓国ソウル便で9.5%、香港便で2.7%にとどまっているということです。
【国際線利用者に占める日本人の割合】県のまとめ
▼台北便 今年8月:9.9% 去年9月~今年8月:10.7%
▼香港便 今年8月:4.4% 去年12月~今年8月:2.7%
▼ソウル便 今年8月:15.6% 去年9月~今年8月:9.5%
一方で外国人を含めた搭乗率は台北便で90%を超え、ソウル便・香港便も70%を超えるなど、海外の利用者が旅客数をけん引している現状が明らかになりました。
【搭乗率】県のまとめ
▼台北便 今年8月:91.6% 去年9月~今年8月:85%
▼香港便 今年8月:77.6% 去年12月~今年8月:77.8%
▼ソウル便 今年8月:75.2% 去年9月~今年8月:79.1%

これに対して委員からは、「アウトバウント対策をより強化しなければ路線が無くなる恐れもある」と懸念する声が挙がりました。
県は「日本人の利用者数を増やすことで路線の維持や新規路線の開拓にも繋がる」として現在行っている助成事業を継続するとともに、今後、観光プロモーションを進め、利用者に占める日本人の割合を15%以上にすることを目指したいとしています。
