県が土地の利活用事業を進める下地島空港やその周辺用地が希少動物の生息地になっているとして、自然環境の保全に配慮して計画を進めるよう自然保護団体らが県などに要請しました。

要請を行ったのは県内外の自然保護団体など5団体で、20日、県などに要請書を提出しました。

要請では、県が土地の利活用事業を進める下地島空港やその周辺の用地が、いずれも絶滅危惧種のミヤコカナヘビとサシバの数少ない生息地になっているとして、県として調査を行うなど種の保全に考慮したうえで計画を進めるよう求めました。

団体の代表らは要請後会見を開き、宮古諸島に渡り鳥として飛来するサシバの個体数が50年前と比べ3分の1程度になるなど、種の減少が深刻な状況であるとしたうえで、保全の重要性を強調しました。

▽宮古野鳥の会・仲地邦博会長
「将来もこのサシバが見られるだろうかという危機感がある」

▽WWFジャパン・小田倫子さん
「特に宮古諸島ではまとまった緑地がもうほとんどないような状況ですので、その最後の緑地のひとつが県の事業でなくなることがないように」

団体らは今回要請を行った県や宮古島市などと連携を図り、種の保全に配慮した計画の実現を引き続き求めていくとしています。