長野市の繁華街に昔からある中華そば店を、ひとりで切り盛りする86歳の女性がいます。
いつまでも変わらない味を提供し続けられるその理由を取材しました。
長野市の繁華街・権堂の近く。
中華そば「白水(はくすい)」。

関谷房枝(せきやふさえ)さん86歳。
ひとりでこの店を切り盛りしています。


長年愛されてきた店の看板メニューは中華そば、650円。
昔ながらの優しい味です。
記者:
「元気の秘訣は?」
店主・関谷房枝さん:
「一生懸命働いているからじゃないの」
房枝さんは自宅からのおよそ3キロを毎日、自転車で通っています。
営業が始まる午後4時に向けて、昼過ぎから仕込みを始め、9時半まで調理や洗い物をこなします。

店主・関谷房枝さん:
「私頑張り屋だよ、それだけは言える。とにかく人には負けてもいいの、自分に負けないという強い信念で生きてる。それだけだよ」
店は、夫の実男(じつお)さんと63年前に開きました。
はじめは苦労もあったといいます。
店主・関谷房枝さん「売り上げが一杯50円だから、150円くらいしか一日で売れない。5年間食べてこれなかったよ。本当に貧しい生活だった、でもね、めげずに頑張ったね」
実男さんが40年前に亡くなり、何度も店をやめようと思ったと言います。
それでも中華そばを作り続けてきたのには訳がありました。