地域特産のワカメの養殖から販売までの流れを学ぶ岩手県大船渡市の中学校の生徒が、5日盛岡市で自分たちで収穫したワカメを販売しました。
学校の統合に伴い、これが最後のワカメ販売です。

盛岡市でワカメを販売したのは、大船渡市の末崎中学校の2年生19人です。
5日は肴町商店街と盛岡駅ビルフェザンに分かれ、自分たちで収穫し、塩蔵加工から芯抜き、パック詰めまでを行ったワカメを販売しました。
生徒がワカメの養殖から販売までの流れを学ぶこの取り組みは、大船渡市の末崎町がワカメ養殖発祥の地と言われていることから、2002年に始まりました。
しかし末崎中学校は、生徒数の減少などから来年の大船渡中学校との統合が決まっていて、この取り組みも今回が最後です。

(女子生徒)
「最後のワカメなのでみなさんに食べてもらいたいという思いでみんなの思いが詰まったワカメになりました」

販売が始まると最後のワカメを買い求める長い列ができ、肴町商店街に用意されたおよそ500パックのワカメは1時間ほどで完売しました。

(購入者は)
「今年で最後だっていうので(来た)。ご挨拶の仕方まで習っていたと聞いた。みんなすごいにこにこしていてとってもかわいいです。これは酢の物とみそ汁にする」
「4つ買いました。関東の親戚に送ります。(自分が)中学校のOB。今年でなくなるし、本当よくがんばったと思う」



生徒たちにとっても最後の販売会は大切な思い出になったようです。
地域の産業と特産品への理解を深めようと23年間続いた末崎中学校の取り組み。

販売会に参加した地元の漁業関係者は、「今後も何らかの形でワカメを学ぶ機会が続いてほしい」と話していました。