警察は、沖縄本島内で20代の米海兵隊員の男が成人女性に対し同意のない性交を行ってけがをさせたとして、不同意性交等傷害の容疑で5日、那覇地検に書類送検したと発表した。事件の発生は今年の6月だとしているが、細かい日付は明らかにしていない。

米海兵隊や警察によると、男の身柄は米軍基地内で米軍の管理下に置かれている。

鉄条網で守られた米軍施設

今年の6月25日には、米兵が16歳未満の少女に対する不同意性交等の事件を起こし起訴されながら、前年12月の事件発生から約半年間公表されていなかったことが発覚し問題となった。その3日後には、別の米兵による性暴力事件も5月に起きていたことが発覚するなど、沖縄県内では米兵による性暴力事件が続発している。

特に去年発生した事件を長期間を公表しなかったことで政府や米軍への批判が強まり、県警や県、政府も含めた情報共有体制の変更のきっかけとなった。

5日明らかになった事件は、変更後の体制に基づいて関係機関に情報が共有された初めてのケース。5日、県警の担当者が県の基地対策課を訪ねて情報提供したという。

報道機関への情報提供は今のところ“最小限”

警察によると事件は今年6月、20代の米海兵隊員の男が、沖縄本島内の米軍施設外で、成人女性と屋内で1対1の状態にある状況で、不同意性交等を行いけがを終わせたというもの。

報道機関への情報提供は今のところ“最小限”

警察は男の認否について、捜査に支障があるとして明らかにしていないほか、男の所属基地や女性の国籍、どのような状況でけがをしたかや、けがの程度についても明らかにしていない。

容疑の男と女性は初対面ではなかったという。発生から間もなく、女性が受診した医療機関の関係者が警察に通報した。